イノダコーヒー

CATS HOUSE RECORDS

2008年02月08日 00:31

イノダという日本一美味しい喫茶店があります。
その本店で朝コーヒーを飲んでください。僕は京都に行けば無理でも必ずそうします。
松井証券の松井さんやサイバーエージェントの藤田君にもそう伝え、
彼らもそうしました。小説にもよく登場する老舗喫茶店です。
本店でないと意味がありません。


随分と前のことになりますが、若者でも行ける京都のオススメはどこですか?
という旨のことをPINNACLEという会社の安田会長に尋ねたことがあります。
そしてその際に頂いたコメントが上に引用したものでした。

ということで、本日は京都にございますイノダコーヒーを御紹介致します。


このイノダコーヒーと申しますのは京都にございます老舗の喫茶店です。
昭和17年開業のお店でして、谷崎潤一郎さんや高倉健さんなどの著名人にも
愛され続けてきたと同時に、多くの映画や小説の風景としても使われてるそうです。

そんなお店に行って参りましたわけですが、なかなかに好みのお店でした。
コーヒーは「アラビアの真珠」という店員さんが薦めて下さったものを、
そして贅沢にもメニューでイチバン高いビーフカツサンドを頂戴しました。

コーヒーに関しては、名店であるからには!という期待をしていたのですが
実際に飲んでみると特別に美味しいという感動はございませんでした。が、
それは最初の一口目にあっての感想でして、飲み進める度にその良さを感じました。

私はコーヒーというものを頻繁に飲みます。必ずしも喫茶店の煎れたてのものでは
ないのですが、それでも毎日の様に何杯も色々なお店で飲んでおります。
私がこれまでに飲んで参りましたコーヒーというのは美味しいものもございました。
しかし、どれも何かしらの欠点と申しますか、私の好みからは外れる部分をもって
いたものなのです。少しばかり酸味が強すぎたり、後味が優れなかったり、または
味が薄かったり濃かったりというものです。
多くはそこそこに美味しいもので、その欠点さえなければ飲み続けたいような
そんなものなのですが、どうしてもその好みではないものが目立ちます。

しかし、どうでしょうか。このイノダコーヒーのアラビアの真珠というコーヒーは
決して目が覚める様な美味しさはないものの、好みから外れているものがないのです。
好ましくないところのないコーヒーに私は初めて出会いました。
そしてそれこそが、このコーヒーが長く人から好かれ続けている理由ではないかと。

私はこのコーヒーを飲んでおりますときに、日本酒を思い出したのですが
美味しい日本酒というものは、私の知る限りのお話ではございますが、
まるで水の様に飲んでしまいます。まるで舌にたつところがないとでも申しましょうか。

イノダコーヒーのそれは日本酒と似た様なものでございました。

香りもあれば、味もあるのですが、ひっかかるものなく喉越しを過ぎてしまうのです。


京都を訪れた際には、また行きたいと思わせてくれるお店との出会いでした。



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